愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

PLAYZONE 1986‥‥2014★ありがとう!〜青山劇場★(7/21・13:30開演・青山劇場)

何も考えずに「楽しかった!!」と言える舞台だった。出演者は翼くん、やらっち、ゆまたん、ふぉ〜ゆ〜、MAD、They武道、トラジャ(ひろき、にょえる、みゅうと、しめきゅん、朝日、宮近、しずしず、うみんちゅ)。既にプレゾンファミリーとして出来上がっていて安心して見られたし、とにかく楽しかった。このメンバーの中には飛び抜けて好きな人はいないんだけど、ただプレゾンという演目が見たくて行って、満足して帰ってこられるって素敵なことですね。

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出発(7/20・14:00開演・コラニー文化ホール)

山梨まで行ってきた。ほうとうと地鶏と信玄餅アイスを食べた。食べ物は良かったが、やっぱりつかこうへい&ニッキとはまったく気が合わない。前回の『熱海殺人事件』も駄目だったし、かつて風間さんが出ていた『蒲田行進曲』も何が良いのかさっぱりわからなかった。つか舞台の登場人物はみんな少しずつ狂っていて、男と女のことや生と死のことを露骨な言葉でまくしたてるように話しまくる。その奔流の中に何かを見つけられればいいんだろうが、私はそこに何も見つけられなかった。ただ、一方的にぶつけられた抜き身のような言葉に傷付けられ疲弊し、とてつもない疲労感だけが残る。

直截的な言葉を連ねるだけなら、フィクションである必要はないと思うし、エンターテインメント性のないフィクションに存在意義を感じない。私の感性が大衆的で鈍いのもいけないんだと思う。『水球ヤンキース』は楽しいが『ダークシステム 恋の王座決定戦』はさっぱり分からなくて一話で見るのをやめてしまった。私は分かりやすいものしか分からないのだ。ホームコメディチックなポスターとあらすじに多少期待していたが、やはり私の苦手なつかこうへいだった。

そんな狂気的な舞台の中に、戸塚さん自身の「右利きに飽きたから左利きになった」というエピソードが組み込まれていたが、それが戸塚さん演じる一郎のキャラクターと絶妙にマッチしていて、この舞台に溶け込むことができる過去を持つ戸塚さんはやはり狂気の人だと再認識した。スーパーマンになろうとして飛びまわる戸塚さんの狂気もよかった。つかこうへいの言葉は戸塚さんの狂気にすんなり寄り添うのだろう。台詞をまくしたてる戸塚さんはとても気持ち良さそうだ。

父親が蒸発したため残された家族ががんばる、というのがざっくりとしたストーリー。その父親は実は黙って旅行に行っていただけで、大騒ぎした手前近所の人に本当のことを言い出せず、そのまま父親を地下に住まわせていた、というシュールな展開は嫌いじゃない。一家の大黒柱が蒸発したというドラマチックな出来事を無理矢理続行させ、各々が物語の主人公になろうとするメタ的な展開も嫌いじゃない。だけど、登場人物たちの話し方や言葉遣いや過剰な演出がどうも好きになれない。単純に好みの問題なのかもしれないが、戸塚さんがこんなにも楽しそうなのに1ミリも理解できないことが少し悲しい。


と、ここまで書いたところで少しは理解する努力をしようと思って、つかこうへいの台本(このサイトで無料で公開されている)を読んでみたんだけど、舞台は大分原作よりは分かりやすくマイルドな仕上がりになっているみたいだ。この舞台が見ていて辛いのはニッキが戦犯だと思っていたけれど、むしろニッキのおかげでワイルドが多少マイルドになってるのかもしれない。ニッキのせいでうっとうしい部分もあるとは思うけど。戸塚さんは二回『奥の細道』の序文を読みあげるけれど、これは原作にはないくだりだったので、このあたりに今回の舞台の主題が隠されているのかもしれない。もう一度新橋でも見るので、次回はもうちょっとがんばって見よう。

ファウスト〜愛の剣士たち〜(7/6・18:00開演・AiiA Theater Tokyo)

あんまり評判が良くなかったので心配しながら見に行ったけれど、思っていたよりずっと良かった。物語の流れはシンプルでとても分かりやすかったし、「愛」というテーマに真っ向からぶつかっていて好感が持てた。ふみきゅんも五関さんもシーラブと比べると歌がとてもうまくなっていて感動した(あんまり歌わないけど)。ふみきゅんは大分痩せた上にすっきり短髪で、しかも真っ向からイケメンな役なので本当にかっこよかった。ふみきゅんは自分で思っているほど芸人枠じゃないと思う。ちゃんとイケメンだ!ソロだってかっこいい曲やっていいんだよ!どの場面もかっこよかったけれど、部下ができるまでの流れがとてもかっこよかった。絶対に滝様を意識していると思う。そして、なんといっても五関さん。出てきた瞬間はX JAPANに影響された売れないバンドマンみたいでちょっと笑ってしまったが、最終的にはものすごくかっこいいような気がしてきた。五関さんに悪魔の役なんて似合わないわけないだろう。五関さんはとにかく動きが綺麗で、立ちまわりをする時の回し蹴りやふみきゅんを操る時の殺陣の型がとても美しかった。殺陣は河五の二人でやっている時が一番迫力があった。これ、河五コンビが好きな人はたまらないんじゃないかな。普段は気ままな五関さんが、「ファウスト様」と言ってふみきゅんに膝まづいている姿には少しぐっときてしまった。

全体的には楽しく見たけれど、この舞台のファウストゲーテファウストと違いもともとただの卑小な小役人だったわけで、イケメンになっただけで悪魔たちを改心させるほどのカリスマ性を身につけてしまったあたりに、結局イケメンだと人生イージーモードになるんだなと虚しく思ったりもした。それと、あの東京ドーム30ゲート(ちょっとだけふかふか)の座席のような椅子に3時間は辛い。ドストエフスキーは「短いということは芸術の第一条件だ」と言っていたが、もう少し短くしてもよかったと思う。ミュージカルと謳うほど歌っていなかったので、それ全部カットでもよかったんじゃないかなぁ。

でも、ふみきゅんも五関さんもかっこよくて良い舞台でした。

JOHNNYS' 2020 World(1/25・12:00開演・帝国劇場)

ラストニトニ。今野先輩は土曜日だからいなかった……。


薮プロの最後の変遷。
ブラックホールに飛び込む→一緒に地球に帰る→もうちょっと宇宙をブラブラしてく
他にも2幕のブロードウェイメドレー前の薮プロの語り、はっしーと勝利くんの話の内容等々言ってることがどんどん変わっている。去年のジャニワは追悼コーナーがつっこまれたり等の衝撃的な改変は多かったけど、話の筋自体はそこまで大きく変わっていなかった(地味に圭人の英語のナレーションがちょくちょく変わっていたが)。今年のジャニワのストーリーのブレ方はジャニーさんの心の揺れなんだろうか。


去年の山田くんが薮プロやエビ星人に対して懐疑的な態度だったのに対し、勝利くんはひたすら薮プロもエビ星人も慕っている。勝利くんの演技の拙さや、自身の線の細さもあいまってなんだかとてもいじらしく健気に見える。去年は争わない知念様を見て、「知念様は平和の象徴の小鳩!あの下手の裸婦の石像が抱いている鳩は知念様!」と思っていたものだけど、今年の舞台は勝利くん自身が平和の象徴の小鳩に思える。基本的に白い衣装をまとい続けているので余計にそう見えるのかもしれない。勝利くんが血染めのゴムでバンジーをしながら「pray for peace」と歌っているのがなんとも痛々しく儚げ(どうでもいいけど、なんでふみきゅんは勝利くんを刺すんだろう?)。山田くんや知念様はなんだかんだでガタイが良くて経験も積んでいるので、曲芸をするという悲壮感はあるけど、一方で安定感もあった。今年の少年役の勝利くんは何もかも不安定なのに、顔の美しさや瞳の煌めきは常に変わらなくて、見ていて不思議な気持ちになる。若いのに、若さとは無縁の場所にいる人だ。


知念様のWhere my〜で私が一番好きだったのは、間奏でアクロをして踊ったあと、歌が始まる直前に後ろを向いた知念様がメンバーを見て(私の見解では圭人と目を合わせて)、笑顔で正面に向き直るところだったんだけど、この部分は五関さんバージョンだと五関さんと勝利くんが目を合わせていることに初めて気付いた。振り向いて仲間を認識するというくだりはたぶんとても大事。あそこで後ろにいる仲間たちが「the precious things in life」なんだと思う。それを認識した上での「I stand here by myself」だと思えばさみしくない。ジャニーさんにとっては、この舞台を演じてくれている子たちみんながそういう存在なのかもしれない。


戸塚さんと薮くんの仲良しぶりは相変わらず。ふみきゅんとぷまが仲良しになってた。ラスト、主要メンバーが舞台下に降りていくようになったのは良いね。今まではあまりに終わり方が不明瞭だった。でも、最後に幕が閉まらない=ジャニーの舞台はこれからも終わらない、ということの隠喩のようにも思えてきた。


ラスト数公演、みなさん怪我なく突っ走って下さい。

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