愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

重力ピエロ(とシンメ)

重力ピエロ

重力ピエロ

兄弟が出る話でした。

「やっぱりシンメって特別な関係だよね。ふだんは全然意識とかしないけど、シンメが俊太くんじゃないと、なんかしっくりこない」

これはWink up2001年3月号の福ちゃんの発言です。私はシンメというものがトゥーマッチに好きで、折りに触れてはシンメについて語ってきたのですが、シンメの間にある妙な連帯感に一番近いのは兄弟間にある空気のような信頼感なんじゃないかと思うんです。この小説の兄弟にはその空気のような信頼感があったので、私はすごく好きです。これはいい兄弟です。
それにしてもこの人、タイトルつけるのがうまいなぁ。最初は意味が分からないけれど、半分以上読み進めたところで「あーなるほど!」って思わせられるようなタイトルが私の中での良いタイトルです。あ、でもこのタイトルは微妙かも。タイトルの雰囲気と内容があまりあってないからなぁ。でもタイトル付けるのうまいと思う。あー全然まとまらない。いつにもましてまとまらない。深刻なことは軽く伝えるべき、という言葉は伊坂幸太郎の小説に対するスタンスそのものだと思う。


この方はバルザック型の小説(別の小説の人物が出てきたりする)を書く人みたいですね。だったら書いた順に読もう。基本的に小説でも漫画でも書いた順に読みたいもんだけど。順にメモメモ。

『オーデュボンの祈り』
ラッシュライフ
陽気なギャングが地球を回す
『重力ピエロ』
アヒルと鴨のコインロッカー
『チルドレン』
グラスホッパー


そういえば私は「やっさん超かっこいい!多分こういうものが地球を回してるんじゃないかな」みたいなことをよく言ってる気がするんだけど(思ってるだけかもしれないけれど)、伊坂幸太郎もそういう人だと思う。わーい、OH-SO-RO