愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

燕のいる駅

昨日見てきました。相葉ちゃんはかわいいなぁ。



正直いってお話自体は苦手な部類のものでした。戦争ものはドラマやお芝居やミュージカルの形ではあまり見たくないです。そういう分かりやすい形で提示されるとこちらがそのまま何も考えずに戦争のことを受け入れてしまう気がするからです。分かりやすさが大事な時もあるんですけどね。分かりやすい、ということは諸刃の剣だと思います。でもこのお芝居は分かりやすくもないかな。うーーん、ちょっと個人的に触れたくないテーマがあったから苦手意識を持ってしまったのかもしれない…。


高島くんは相葉ちゃんそのものでした。賛否両論ありそうですが、私は良いと思います。相葉ちゃんが生み出した「相葉ちゃん」というキャラクターは唯一無二のもので、相葉ちゃんが舞台をやるなら「相葉ちゃん」を演じることはむしろ自然なことのような気すらします。って何言ってんだかよくわかりませんが。あと相葉ちゃんが自分の役のことを「高島くん」とくん付けで呼んでいるのがすごく相葉ちゃんらしくて好きです。


舞台を笑いながらドタバタ駆け巡る相葉ちゃんもかわいかったのですが、印象的だったのは泣いている姿です。あんなに見る者の心を締め付ける泣き方ができる男の子ってあんまりいないと思います。両足を踏ん張って、こぶしを握り締めて、肩をいからせて、子供のように顔をぐしゃぐしゃにして泣く相葉ちゃんの姿は見ているだけで切なくなりました。「オレ、馬鹿だから…にぶいから…いっつもなんにも知らなくて……」という言葉も普段の相葉ちゃんとあまりにリンクするもので、実際にこういうことがあったらこの子はこういう泣き方をするんだろうと思いました。一人ぼっちで泣いている相葉ちゃんは本当に燕のヒナのようでした。この世に見ていると切なくなるものってたくさんあるけれど、一人ぼっちで泣く相葉ちゃんってその中でも最上級に切ないものかもしれない。


それにしても相葉ちゃんは毎回あんな風に魂を削るような泣き方をしているんでしょうか?あんなん毎日していたら精神的に参ってしまいそう…。相葉ちゃんだから平気なのか?相葉ちゃんって思いもよらぬところで深く考えていそうなので、ちょっと心配です。