愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

2人組、あるいはシンメについて


先日アイドルユニットに必要なものをだらだら書いたのだけれど、2人組ユニットについてはまた別の話であると思っています。
私は「2人兄弟は1人っ子に近い」という兄弟論を持っていて、これは別に兄弟に限らないんですが、人間というのは1人だけだとそこには独白しか生まれず、2人になると対話と駆け引きが生まれ、3人以上になってはじめて「社会」というものが生じると思うんですよ。
私には2歳下の弟と6歳下の妹がいるので4年間は2人兄弟時代を過ごしていたんですが、2人兄弟から3人兄弟になると途端に人間関係が複雑になり、生存競争(お菓子や親の関心の取り合い)が勃発したような気がします。このおかげでうちの兄弟はみな愛想の良い世渡り上手になれたと思うので、自分も子供を産むなら最低3人は欲しいのであります。

で、3人以上のユニットは小さな社会となり、複雑な人間関係が生じてしまうため、共通の「こども」を持つことによって連帯感を生み出す必要があるのですが、二人組ユニットに関してはその限りではありません。かえって片方がこどもだと二人の間に「保護者」と「こども」という上下関係が生まれ、ユニットとしてはアンバランスなものになってしまいます。
二人組のユニットに大切なもの、それは「バランス」でしょう。まぁ、何人のユニットでもバランスは大事で「こども」が必要だというのもユニットの重心をとるために他ならないんですが。

二人組のユニットって「やじろべえ」だと思うんですよね。バランスさえ取れれば、両端についているものは別に似ていなくたっていいんです。むしろ似てない方が楽しい。「人はギャップに恋をする」と私の大学の先輩はよくおしゃっていましたが、ファンは釣り合っているのに似ていないというギャップに萌えるのかもしれません。だから二人組のユニットが好きな人は「似たところ探し」よりも「似ていないところ探し」の方が好きなような気がする。「この二人全然似てないのに、二人揃うとしっくりくるのは何故?」みたいな。私はシンメの似ていないところ探しが結構好きです。

ジャニーズで最強の二人組といえばキンキさんでしょう。あの方達は本当によくできている。知れば知るほどそう思う。逆に、もう一つの二人組ユニットであるタッキー&翼さんには二人であることをあまり感じないのだけれど、それは私がジュニアという大家族のトップに立っている彼らの姿を見慣れてるからなのかなぁ。ハロプロダブルユーに関してもしかり。彼女たちはあくまで娘。たちのこどもだったから。
他に二人組といえば、私がことあるごとに愛を叫んでいるジュニアのシンメですね。山下さんと生田さんのシンメってほんっと私の理想だったんだよー。ちなみに私が考える二人組の理想。

・背格好が似ていること
・ものごとの価値観が(変なところで)なんとなく似ていること
・顔の系統が違うこと(髪型や髪の色が違ったりしていたらなおよし)
・ダンスが似ていないこと(でも同程度踊れること)
・プライベートでめっちゃくちゃ仲が良いというわけではないこと

恋人のような親密さより、兄弟のようにさりげなくかつ絶対的な信頼関係がよい。