愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

明日が来るのが怖い

明日が来るのが嫌過ぎて眠れません。私がこんなに知念様に夢中になってしまったのはひとえに「ワンダーランド・トレイン」の「明日がもったいない」というフレーズに感銘を受けてしまったからなんです。明日をもったいないと思える若さが、あまりにも眩しかった。




何か、とにかく圧倒的なものに感銘を受けた時、三島由紀夫の『禁色』と、ワイルドの『ドリアン・グレイの肖像』を読みたくなります。

「本当の美とは人を黙らせるものであります」


(『禁色』三島由紀夫新潮文庫

美には、ただもう美というだけで、目頭が熱くなる。


(『ドリアン・グレエの肖像』オスカー・ワイルド、西村孝次訳、『オスカー・ワイルド全集(1)』所収)

美しいもの、たんに美しいというだけのものに接すると、おもわず眼がしらが熱くなる


(『ドリアン・グレイの肖像』オスカー・ワイルド福田恆存訳、新潮文庫

ドリアングレイは前者の訳の方が好き。原文は以下(ちょっと前の部分からだけど)。

You said to me once that pathos left you unmoved, but that beauty, mere beauty, could fill your eyes with tears.

はぁ。寝よう。