愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

「すまいるそんぐ」を聴いて

今日は一日出かけていたのでまったく知らなかったのですが、「すまいるそんぐ*1がスクール革命で流れたのですね。突然部屋から飛び出してきて、HDDを起動して正座でアイドルソングを視聴し、2回目の再生時にその歌詞をノートに書き写し始めた妙齢の娘の姿が母の瞳のスクリーンにどう映ったのか知りたいけど、怖くて聞けません。アルバム曲公開一発目が知念様曲なあたりに、スク革内における知念様親衛隊の勢力の強さを感じます。さすが瞳スクそっちのけで執拗にロミジュリを流し続けた番組です。
全貌が明らかになったらまた思うことも変わる気がしますが、とりあえず今の感想。歌詞ばれがあるので隠します。あのタンバリンをもったんが叩いているのかと思うと激しくときめきますね。




「おおきくな〜れ☆ボク!!」では、歌詞の世界には「ボク」しかいなかったわけですが、この曲は基本的には「きみ(後半は「キミ」)」に語りかけております。知念様が愚民どもにありがたいお言葉を賜って下さると言う設定のようです。

今流行りの雑誌なんかすててオリジナルで勝負しよう

いきなり「雑誌を捨てろ」という御言葉です。しかも勝負しろと。思わず寺山修司の『書を捨てよ、町へ出よう』を本棚から引っ張り出してきてしまいました。私は雑誌なんてアイドル雑誌くらいしか買わないのですが、知念様が捨てろというなら捨てます!!「オリジナル」?「オリジナル」って何なんでしょうか、知念様?

自分らしさ いったいなんだろう 悩んじゃう

そんな悩んでいる愚民の気持ちを知念様が代弁して下さりました。「オリジナル」=「自分らしさ」という意味のようです。確かに悩んでます。

好きなことをきみは
ガマンなんかしてないかい

私は……あんまりガマンしてませんね(照)

好きと言えちゃう
その中にきっと
オリジナル!あるよ

「好き」といえる物の中に「オリジナル!」(なぜエクスクラメーションマークがついたのでしょうか?)がある、つまり自分らしさは自己の中に求めるのではなく他者の中から見出せということのようです。

Let's changing myself!!!

これは文法的に誤っているんじゃ……。いや!これは「let'sのあとには動詞の原型を置くべき」なんていうつまらない固定概念は捨てろということを知念様はおっしゃっているのかもしれない……!!知念様がそうおっしゃるなら、これが正しいんです。まさにLet's changing myself!!!そして、Let's changing grammar!!!文法が違うなら、文法の方を変えればいいじゃない。

SUN SUN SUN きゅうくつな服を
脱ぎ捨てよう 自由が飛びだすんだ

サマリーでこのフレーズとともにみんなが服を脱ぎ出したらどうしよう……!!といういらん心配をしてしまいました。「きゅうくつな服」というのは最初のフレーズにあった「流行りの雑誌」と同じものを指しているんでしょうね。要するに「マニュアル」や「既成概念」のメタファーなんでしょう。それを捨てることによって「自由が飛びだす」と。決して「自由」=「少年たちの裸体」という意味ではないですよね。それはそれである意味最高にフリーダムな気がしますが……。

SUN SUN SUN 他の誰とも違う
キミはキミの そう 一つだけの太陽

「好きと言えちゃう」中に「オリジナル」があると言っておきながら、結局のところ「キミ」(なぜここでは片仮名?)が「キミの太陽」であると知念様はおっしゃいます。「好きと言えちゃうもの」=「キミ」、つまり自分を愛することにより「オリジナル」=「自分らしさ」が得られるということを知念様は言いたいのかもしれません。非常に知念様らしい発想です。

その、輝きをもっとずっと

なんで「その」のあとに読点を入れたんだろう?その、意味について考えたい。


と無理矢理分析してみましたが、正直無難にまとめてきたなという印象。2番を聞いてもこの印象はあんまり変わらないような気がします(もちろん、裏切っていただけたら嬉しいですけど)。これはこれで良いとして、このさき知念様がこの曲について語る機会が山ほどあると思いますが、その時に知念様がどれほどの熱意をもってこの曲について語るかによって、たぶん曲の評価が変わります。そんなんで曲の評価を変えていいのかって?アイドル曲だからいいんです。
ただ個人的に簡単な英文法のミスってすごく萎えるんですよね……。テロップミスだと信じたかったけど、きっちり歌っちゃってるし。これは大人が気付くべきだろう。でもこのミスにあとから気付いて(あるいは圭人に指摘されて)、そのことをずっと恥に思い続ける知念様を想像すると、それはそれでグッとくるから、まぁいっか。

*1:作詞:知念侑李、作曲:Shusui, Hirofumi Sasaki