愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

岡本圭人さん、18歳おめでとうございます。

去年はジャンプメンのお誕生日をお祝いすることを通じて、へいせいじゃんぷというユニットと向き合おうという自主目標があったんですが、色々あって圭人ともったんとありたんのエントリだけは書けずに終わりました。特に去年の4月1日はエイプリルフールで変な嘘をついてしまい、圭人の誕生日がうやむやになってしまいました。ごめんなさい……。基本的に記念日エントリは苦手なのですが、今年は少なくともこの3人の分だけは書こうと思います。


圭人はここ1年くらいでもっとも私を悩ませた男です。知念様について考えていくうちにぶち当たった壁、それが圭人でした。私は様々な情報を自分の中に一旦集めて、そこから抽出して「この人はこういう人だ」と決めつけるのが好きなんですが、圭人にだけはその手法が通じませんでした。考えても考えても、圭人が何を考えているのか、私にはさっぱり分からないんです。そもそも「分かる」ということ自体、幻想にすぎないのかもしれませんが、圭人は私にそんな幻想すら持たせてくれないんです。

私はアイドルを好きになる時、個よりも集を重んじるタイプのファンでした。水素原子(H)と酸素原子が(O)が組み合わさって、まったく違う性質の水(H2O)が生まれるように、ユニットやシンメになることによって1+1=2以上の何かになることに限りないロマンを感じていました。だけど、こんな風に誰かを好きになることはリスクも多くて、その集がバラバラになった時のダメージははかり知れません。結果、今までのように愛することができなくなってしまい離れていくことになるんです。集を愛することは喜びと同時に悲しみも膨れ上がる諸刃の剣です。だから、私はもうユニットやシンメ自体に過剰な思い入れを抱くのはやめようと思いました。

そんなこんなで、知念様という個をひたすら追究してきて、ぶちあたったのが圭人でした。私はKCと勝手に名付けて、圭人と知念様をさも二人で一つみたいに呼んでいますが、この二人は別にコンビでもシンメでも何でもありません。二人が組み合わさることによって新たな何かが生まれるということもないように私には思えます。私がこの二人が気になるのは、圭人といる時の知念様は他の誰と一緒にいるよりも素の「知念侑李」であるように思えるからなんです。

シンメの間で起こっている化学変化が化合であるとすれば、KCが起こす反応は還元です。圭人は一緒にいることによって知念様がまとっているものをさっと奪っていってしまうんです。だから、私はこの人と一緒にいる時の知念様が気になってしょうがないんです。

金八先生に出演した圭人はとってもかっこよかったです。圭人と孤独の親和性が意外と高くて、この人はどちらかといえば集でいるよりも個でいる方が自然体な人なのかもしれないなと思いました。思いがけない別れに突然直面させられ続けていた彼の人生を思うと、そうなるのが当然なような気もします。そんな圭人が知念様と会って親しくなっていったこと、その結果として混じり合うのではなく、お互いの個を尊重するような関係性を築いたこと、そのことは今までユニットやシンメという形しか知らなかった私にとって大きな驚きでした。私が集としてのアイドルを愛しすぎて最後にぶちあたってしまう壁を乗り越える可能性を教えてくれました。


圭人はこれから色んなものをまとっていって、もっともっとかっこよくなっていくんだと思います。その中身を見ようとする知念様をもしかしたら疎ましく思う季節も来るかもしれません。と切なくなっていると、ラジオで普通に仲良しトークかましてきたりして、私はいつもKCの迷宮に迷い込んでしまいます。

ジャンプの中にもう一人分からない人間がいます。それはいのちゃんです。この二人の共通点と言えば、知念様が仲良しだということです。きっと知念様はこの二人のなんだかよく分からないところが好きなんだと思います。私も圭人のなんだかよく分からないところが結局は好きなんだと思うので、これからも何だか分からないまま、何だか分からないくらいかっこよくなっていって下さい。
圭人がJUMPで良かったとしみじみ思います。たぶん圭人がいなければ、私の知念様好き好き指数はもっと低かったと思います。

岡本圭人さん、18歳おめでとうございます。
大学に行っても知念様と仲良しでいて下さいね。