愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

部屋とゴキブリと知念様

『月の子』という清水玲子の漫画に三つ子の少年が出てくるのですが、私はゴキブリを捕まえる時にいつもその三つ子のティルトについて思い出します。気の強いティルトは他の兄弟の食事のために淡々と毎日魚を殺すのですが、実は夜中に殺した魚に襲われる夢を見るほど苦しんでいるんです。
私は別にゴキブリは好きじゃないというかむしろ苦手なんですが、妹や弟があまりに騒ぐのでしょうがなくゴキブリを捕まえていました。私まで騒いだら、収集がつかなくなると思ってあえて平気な顔で捕まえていましたが、本当は泣きそうになるくらいいやでした。だから、ティルトが本当は苦しみながら平気な顔で兄弟たちのために魚を殺すエピソードが切なくて仕方なかったです。


ゴキブリといえば、去年の9月14日放送のKCラジオでの知念様が圭人のためにゴキブリを鷲掴みにしてあげたエピソードが大好きです。好きすぎるので、自分の書き起こしを貼っておきます。

知念:いや、ゴキブリ出たら、圭人がヘブンに行っちゃいますからね。
岡本:知念ね、すごいんだよね、知念。ほんっとあのゴキブリが出た時のあの、頼りがいのある、感じ。
知念:逆に圭人がそのでっかい体で、ちっちゃいゴキブリ一匹出ただけで腰抜けるってどんだけですよ。
岡本:(笑)そうそう、この前ねー、なんか知念といる時ね、出たんすよ、ゴキブリさんが。
知念:そうそうそうそう。
岡本:ゴキブリが。ね!
知念:うん。
岡本:部屋ん中にね。
知念:うん。
岡本:そして俺が腰砕けて、「知念怖いよ怖いよ」って言ってたら知念が「大丈夫だよ」っつって、「俺が取ってやるよ」っつって、ティッシュで鷲掴みって。
知念:んーだから、毎回なんかさ、僕がさー。
岡本:かっこよかったぁー。
知念:おん、あの、圭人のために取ってあげてるみたいな感じになってるけどー。
岡本:うん(笑)
知念:僕はじめー(笑)、圭人が腰抜けてる時に、「あ、がんばってね。はい、取ってね」とか言っててー、圭人がほんと10分くらい経っても取んないから。
岡本:ふっふふふ。
知念:僕がもう、「しょうがないな」って言って、取ったんですよ。別に圭人がー(笑)
岡本:あの。
知念:怖がってるからー、「守ってあげるぜ?」みたいな感じじゃないから(笑)だから、ほんとさっきみたいに。
岡本:ごめんごめんごめん。また誤解されちゃう!
知念:さっきのとか思わないし。
岡本:また誤解されちゃうか。あーやばいやばい。
知念:ふふふ。
岡本:あーやばいやばい。ごめんね、ちょっとね。あーでもね、あん時の知念はね、ほんとかっこよかった。
知念:(笑)
岡本:ま、是非みなさんもね、ゴキブリが出たら知念さんの名前を呼ぶように。


このやりとりに激しく萌える一方で、自分のことと照らし合わせて、知念様は本当にゴキブリが大丈夫なのかと心のどこかで疑問に思っていたんですが、昨日なんとなく読んでいた過去の雑誌で知念様のゴキブリに対するコメントを発見し、この疑問の答えが出ました。

冒険といえば、洞くつとか遺跡とかでしょ?めちゃくちゃ大きな虫とか、凶暴な動物が出てきて、追いかけられたりするかもしれないじゃん。ゴキブリを相手にしただけで泣きそうになるのに、そんなの相手できないよ。


(『duet』2008年9月号)


こういう苦手なものに対する感情って2年やそこらで変わらないと思うんですよね。特に知念様って嫌いなものを好きになる努力をまったくしない人じゃないですか。そんな知念様がゴキブリを鷲掴みですよ?知念様のゴキブリ鷲掴みには多少の痩せ我慢が込められていると気がします。


知念様は誰かの庇護の対象になることによって人間関係を構築してきた人です。そんな知念様が圭人にだけは甘えないことから、ここ一年くらい知念様と圭人はどちらが庇護の対象なのかということがずっと気になってしました。「守る誰かができた時に男って強く変われる」とキンキさんも歌ってますが、このゴキブリの記事を発見してやっぱり知念様にとって圭人って庇護の対象だったんだと思います。じゃあ、圭人は知念様に庇護されてきたか、というとそんな感じもしないんですよね。


去年はこのあたりのことを圭人のロキノンインタビューや知念様のマーガレットインタビューを絡めて掘り下げようとしたのにうまく書けなかったので、今年はリベンジしたいです。というわけで微妙に続く感じになるかもしれません。