愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

知念様のタコメーター

ジャニーズワールドのネタバレがあります。
と、散々感想を書いておいて今更なんですが、一応注意喚起をしておきます。


ジャニーズワールドの2幕での知念様のダンスを見るのが本当に幸せです。今まで、実を言えば知念様のダンスにぐっときたことがあまりありませんでした。知念様のダンスはいつも80%くらいの力で踊っているようにしか見えなくて、どちらかといえば山田くんや有岡くんのようなガムシャラ100%なダンスの方が好きでした。「Beat Line」でようやく見たい知念様が見られた気がしたけれど、どこか物足りないような気持ちもありました。

2幕の知念様のダンスを見て、私が見たかった知念様はきっとこれだったんだと思いました。このダンスの知念様はまごうことなく100%の知念様なんだと思います。途中からジャンプのメンバーが合流してみんなで踊るのですが、この流れを見ていると知念様はジャンプの中ではものすごく手加減をして踊っているんだろうなぁとしみじみ思います。手を抜いているというのとは違います。他のメンバーが下手くそだと言いたいわけでもありません。ただ、知念様のダンスはジャンプのダンスと回転数がまったく違うんだと思います。

頭文字D』という走り屋漫画の中で、性能の良いエンジンに載せかえたのに、なぜかそれまでよりも車が遅くなってしまうというエピソードがありました。主人公の拓海はその理由が分からなくてずっと悩んでいるのですが、そのエンジンは普通のエンジンよりも回転数が多いため、回転数に合わせた回転計(タコメーター)を付けないとエンジンの性能が最大限に引き出せないことが分かり、より回転数の高いタコメーターに付け替えることにより大幅なパワーアップをすることができました。

ロダンスを踊っている知念様を見ていると、『頭文字D』のそのエピソードを思い出します。知念様の回転数はもっと高いところにあって、あの場面でだけ知念様の実力を最大限に引き出せるタコメーターをつけてもらえているような気がするんです。途中から付いてくれるジュニアの子たちも同レベルの回転数の子たちばかりで、本当にみんなに感謝したい。一人で踊る知念様もそれはそれは素敵なのですが、ジュニアの子たちがついてからの知念様は本当に踊る喜びに満ちた顔をして踊っていて、見ていると私も幸せになれるんです。

前に知念様のことを月のような人だと書いたことがあります。自分自身で輝くというよりも、人の愛情という光を浴びることにより輝く人。ジュニアが出てきてから一層輝きを増す知念様の笑顔を見ていて、その思いが一層強まりました。知念様は月のような人で、太陽のような熱も強い光もないかもしれないけれど、夜空に浮かぶどんな星よりも大きくて、見る者を明るくやさしく照らしてくれます。本人はあんまり照らす気もなくて、勝手に光を浴びてれば?くらいの気持ちなのかもしれませんが、とにかくソロダンスの時の知念様はやさしい光に包まれていて、私はその光のかけらに触れるだけでとても幸せです。