愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

アイドルファンの所信表明(3)

「アイドルとは物語である」
物語というのは文字通り「物を語る」ということで、「○○は××な人なんだと思う」などとアイドルについて語り始めた時点で物語は始まっています。アイドルほど人を語らせるものはありません。このアイドルと物語の親和性の高さをうまく活かしたのがモーニング娘。だったと思うのですが、このことについては過去に何度も語っているので割愛します。
私がジャニーズJr.の物語性を初めて感じたのはA.B.C.が4人組になった時でした。元々5人組だったA.B.C.からいつの間にか2人抜けて1人加わり4人組ユニットになっていました。明らかに大きな変化が起きているのに、モーニング娘。のように大袈裟な卒業式もなく、彼ら自身も何事もなかったかのように笑顔で踊っていました。けれどもそこに確かに何かがあったはずなのです。
当時風間ファンで、A.B.C.にそこまで思い入れはなかったにも関わらず、この出来事にはかなりの衝撃を受け「何やらえらい世界に足を突っ込んでしまったな」と戦慄しました。
それでもまだA.B.C.再編成の裏にあったはずの「何か」に思いを巡らすこともなく、私の興味は風間さん個人よりもやまとまシンメやかざとまシンメなど、シンメの関係性にシフトしていきました。
(つづく)