愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

山田涼介さん、17歳おめでとうございます。

今年はジャンプメン全員分のおたおめエントリを書くと言っておいて、おひつじ座軍団を全員すっ飛ばしてしまっているのは気付いてます。なんでみんな固まって生まれるんだ。しかも期末期初というくそ忙しい時期に……!!それもさかのぼってやりたい……あとコンレポ書かないと……あと拍手のお返事とラジオの感想も書きたい……。
とにかく、今年に入ってから色んな意味で私の中で盛り上がっている山田くんについてなのですが、私がかつて山田様をどのくらい愛していたかということは腐るほど書いたし、山田くん切ないキャンペーンも一息ついたので、先日知念様切ない地獄に陥っていた際に書いていた山田くんに対する文句を貼っておきます(お祝いじゃないのか)。いや、あまりにひどい内容なのでお蔵入りにしようと思っていたんですが、横浜のコンサートと最近のラジオでちょっと意見が変わりました。知念様はそんなにやわじゃないし、山田くんは意外と本質も掴んでいる。「本質を」じゃなくて「本質も」がポイント。私は最近山田くんを見直したんです。

以下は涼介と山ちゃんの間でふわふわしている知念様を思って愚民が勝手にしていた妄想です。
山田くんは知念様の純情を踏みにじっているわけじゃなくって、自分が飲み込んだ中にそんなものがあるって知らないだけで、知念様自身も忘れたころにぽろっと出てきた知念様のかわいい部分をひょいっと拾い上げて「ちねん、かわいーなー」とものすごくずれたタイミングで言い始めて、知念様はそんな山田くんに「え、いまさら?」とあきれつつも、そんな山田くんだから大好きなんじゃないかと思います。っていう話です、たぶん。




去年末から今年にかけての12/28〜1/21、なぜかもっとも多忙なはずのYCコンビがラジオ当番となり、普段より一週多い四週間パーソナリティーを担当しました。このラジオで印象的だったことといえば山田くんの「嬉しいが分からない」発言で、大きな衝撃を受けた私は革命のハッシーを見ても山田くんを思って涙が出るという謎の精神状態に陥り、第一回山田くん切ないキャンペーンが(私の中で)大々的に実施されました。
山田くんの切なさの発露の裏で、実はひっそりと心に引っ掛かっていることがありました。そのことをつい最近まで私は忘れてしまっていました。こんなに知念様のことしか考えていない私に知念様のことを忘れさせるくらい山田くんの切なさは強烈でした。私は山田くんのこの分かりやすさが山田くんのスター性の秘密だと思うのですが、この件について話すと長くなるので今回は触れません。


このラジオでなんとなく心に引っかかっていたこと、それは「いま知念様は山田くんのことをなんて呼んでいるのだろう?」というささやかな疑問でした。この四週間のラジオ、山田くんも疲れていましたが、知念様もかなりお疲れのようでした。そんな知念様は山田くんのことを前半は「涼介」、後半は「山ちゃん」と呼んでいました。そのことに気付いて、ふと思ったんです。もしかして知念様は本当は「山ちゃん」の方が呼びやすいんじゃないのか?疲れて呼びやすい呼び方が出てしまったのではないか?


山田くんの「涼介と呼ばれたい願望」は根深いです。2006年3月の少クラで「みんな僕のことを苗字で呼ぶのに山下くんは『涼介くん』と名前で呼んでくれるので愛を感じる」というお手紙を大先輩のヤマピーに送ってしまうくらい根深いです。2009年8月号のDuetで山田くんは「家族以外でオレのことを『涼介』って呼ぶのは知念くらいなんだよね」から始まり、できれば「涼介」と呼ばれたいという話を延々としています。この記事を読んだ時、「みんな呼ばない呼び方で呼ぶ知念様の小悪魔クオリティ高すぎ!」としか思いませんでした。

四週間耐久ラジオの最中、Wink Up2月号が発売されました。そこで「みんなになんて呼ばれてる?なんて呼ばれたい?」という質問に、山田くんはこう答えていました。

山ちゃんでいい。涼介って呼んでもらうのはもう諦めた。全然定番にならなかったし。


私、これを読んですごく腹が立ったんです。だってすぐ隣にいる知念様はずっと「涼介」と呼び続けていたじゃないですか?知念様は呼び続けたのに、山田くんが先に諦めてしまうなんて。


聖書の有名な「迷い出た羊」のたとえを思い出しました。

ある人が羊を百匹持っていて、その一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残しておいて、迷い出た一匹を捜しに行かないだろうか?はっきり言っておくが、もし、それを見つけたら、迷わずにいた九十九匹より、その一匹のことを喜ぶだろう。
(『マタイによる福音書』第18章10-13節)


山田くんは一人だけ「涼介」と呼ぶ知念様に本当に気付いていたのでしょうか?知ってはいても、気付いてはいなかったのではないでしょうか?一人だけ「涼介」と呼び続けた知念様が迷える羊に思えます。一人だけ迷い出て、見つけてもらえなかった羊はどうなるんでしょうか?


NYCの「勇気100%」のメイキングDVDで山田くんは知念様のことを「かわいい」「弟みたい」と話していました。たぶん山田くんにとって知念様は「天才」だけど「かわいい」存在なんです。それ以上でもそれ以下でもない。「天才」という言葉で自分との間に線引きをして、「かわいい」という言葉で庇護する存在として位置づける、そうして山田くんは知念様へのコンプレックスを解消しているように思えてしまう。
知念様が山田くんを「涼介」と呼ぶようになった理由は知念様にしか分からないことです。だけど、知念様は意外と気遣いの人なので、きっと「山田くんが呼ばれたがっている」というのも大きな理由の一つだったんだと思います。だけど、山田くんはあれだけ周囲に呼ばれたいアピールをしておいて、知念様が「涼介」と呼ぶようになった理由については、「あいつは天才だから気まぐれなんだよな。よくわかんねーな」くらいにしか思っていないような気がします。知念様のささやかな気遣いは、なんでも丸飲みしてしまう山田くんが丸飲みしてしまった「天才でかわいい知念」の裏側にひっそりと葬り去られてしまったのです。

あのラジオ以降、知念様の「涼介」呼びはまったく聞かれなくなってしまいました。私の知らないところでは呼んでいるのかもしれませんが、少なくともコンサートではずっと「山ちゃん」と呼んでいました。たぶん相変わらず、知念様は山田くんのことが好きなんでしょう。だけど、「山ちゃん」と呼ぶようになった知念様になんとなく諦めを感じるのです。山田くんのことを「涼介」と呼ぶ等身大の「知念侑李」として山田くんの横に並ぶことは諦めて、山ちゃんに庇護される「天才でかわいい知念」に甘んじていることを決めてしまったような気がします。

最近少しずつ自分を出すことを始めた知念様は、いつも隣にいる山田くんに等身大であることをあっさりと封じられました。最近、時々山田くんに冷たい知念様。山田くんにしては「こんなにかわいがってるのになんでだよ?」という思いもあるのかもしれません。そのことが逆効果であることなんて、真っ直ぐな山田くんは夢にも思わないのでしょう。山田くんの隣でとびきりかわいく微笑む知念様を見ていると、切なさを禁じ得ません。




と、ここまでは先日のYCラジオが始める前に書いたことなのですが、ご存知の通り、知念様はラジオでは山田くんのことをある時は「涼介」、ある時は「山ちゃん」と呼んでいました。私は知念様の「山ちゃん」呼びに知念様の諦めを感じてしまい、「涼介」と「山ちゃん」の間で一人たたずむ知念様が一匹だけ迷い出た子羊のように思えて、とにかく悲しくなってしまっていたんですけど、本当はただ単に「涼介」と無理に呼ぶ必要がなくなっただけなのかもしれません。
山田くんはこのラジオで「好きになってもらえないと友達になれない」と言っていました。昔の知念様はそんな山田くんに必死で好き好きアピールをして、今ではヤンキー気質な山田くんの若干重い愛を手に入れることができました。そうして知念様は「涼介」と呼ぶ義務から解放されて、今では気ままに「涼介」と「山ちゃん」の間を行き来できるようになっただけなのかもしれません。


コンサートでよく見かける「かっこいい山田くんとかわいい知念くん」のあざとい絡みにはキュンとしませんが、ラジオで見受けられるフリーダムすぎる知念様と常識人で苦労人な山田くんという組合せにはグッときます。かの名曲「Turulira」に「そよ風に押されて君は歩く ほらふわり揺れながら 僕は風船持ってるみたいだな」という歌詞がありますが、知念様といる時の山田くんはまさにそんな気分なんじゃないでしょうか。
最近、雑誌で「知念はちょっと怖い」とか「知念は自分の意思が強すぎる」と山田くんは言ってますが、ようやく山田くんが知念様は「かわいい」と「天才」だけじゃないと気付き始めたようで嬉しいです。山田くんの横でにっこり笑う知念様にはもはや覇王政治の新たなる幕開けしか感じません。私は何かにつけて「知念はかわいい」と安易に言い放つ山田くんがあまり好きではなかったんですが、知念様のそういう部分を知ってなお「知念はかわいい」と言い張るなら、むしろそんな山田くんを支持します。


この一年、知念様の身長は1.5センチほど伸びたそうですが、山田くんは1ミリも伸びていないそうです(山田くん談)。
山田くんと知念様の身長差は私の幸福までの距離と反比例するので、がんばって身長を伸ばして下さい。
ユーが伸びないと、知念様も身長が伸ばせないんだから。
世界一かっこいい小学生だった山田様も大好きだったけど、今の山田くんも結構好きです。
男の子が一番輝く蒼い季節は17歳だと思っているので、17歳の山田くんもとても楽しみにしています。


山田涼介さん、17歳おめでとうございます。