愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

ABC着ボイス評

これはABCが来るべき単独コンのために私たちに出した宿題である。きっとABC単独コンでは最後に4人が手を繋いで「アクロバットボーイズクラブ、略して!?」と客席に問いかけるのであろう。よって「略して!」の後に「ABC!」とペンライト片手に叫ぶのがこの着ボイスの正しい聞き方であると私は予想する。ちなみにある方の声が異常にでかい。「Lucky Man」における相葉ちゃん状態に陥っていた模様(=マイクに近すぎ)。

  • 「五関ですけどー」(BY.ごっち)

いきなりクールガイ・五関様の登場である。「五関です」ではなく「ですけど」とおっしゃっているところに五関様の奥ゆかしさと冷静さが感じられる。その上「けどー」と若干伸ばして終わることにより五関様のユーモラスな一面までもが聴く者に伝わってくる。味わい深い着ボイスである。

  • 「今年の冬も飛ばしていくぜ!!!」(BY.ふみきゅん)

んなことわざわざ言われなくとも分かってるよ…と何万人の乙女が心の中でつっこんだことか。「今年の冬は」ではなく「今年の冬も」と言っていることから、常に自分が飛ばしている自覚があったのかと少し安心した。それにしても「〜ぜ!」という接尾語は既に漫画やドラマの中ですら絶滅しつつある死語だと思っていたが、ピチピチのセブンティーンも言うものなのね…と一般化するのは至極危険な気がする。なにせふみとだから。

  • 「舞台ガンバルゾォー!」(BY.塚ちゃん)

塚ちゃんの笑顔が透けて見える爽やかな着ボイスである。「ゾォぅー!」というフェードアウトの仕方が妙にエキゾチックかつ軽やかで、塚ちゃんの重力を感じさせないアクロバットを思い起こさせる。舞台ガンバレヨォー!と素直に応援したくなる。

  • 「電話だ!!電話だ!!」(BY.戸塚さん)

初めて着ボイスっぽい文句が登場した。戸塚さんは必要以上に息を吐きながら発声しているような気がする。これは無駄に動きが多いダンスにも通じるので「過剰」という言葉はトツカイズムを語るために欠かせない要素であるようだ。吐息混じりの着ボイスには彼の肢体と同様の爽やかなエロスを感じずにはいられない。「僕です僕ですトッツーです」を期待していたのは私だけではないはず。

  • 「ABC!ABC!!」(BY.ABC)

最初に配信された宿題の答えだと思われる。2回繰り返すのが正答だったらしい。惜しかった…。相変わらず某人の声がでかい。

  • 「こたつにみかん」(BY.ABC)

その唐突さと意味不明さでファンを混乱の坩堝へと突き落とした着ボイス。JINAKANISHIとともにジャニーズ七不思議(暗号編)に数えられることになるだろう。ある方の声が異常に(以下略)全然関係ないが、渡邊瞬の存在もジャニーズ七不思議(人物編)にそろそろ入れたい。

  • 「もっと着た方がいいんじゃない?」(BY.ごっち)

前回の「五関ですけどー」に引き続き、婉曲な言い回しの五関様。この台詞の後には「まぁ自己責任なんだけどね」という言葉が続くに違いない。きっとこの着ボイスを録ったころには「自己責任」という言葉が少し流行っていたのだろう。ジャニーズでありながら時事を話題に取り入れる五関様のダンディーっぷりには脱帽である。

  • 「寒いね〜」(BY.塚ちゃん)

『クリスマス・イブ』(ABCバージョン)をBGMに白い息を弾ませながら笑顔で駆けよってくる塚ちゃん、という情景が自然にありありと浮かんでくる着ボイスである。SA・MU・I・NEというたった4文字にこれだけの情報を盛りこめる塚ちゃんの表現力に舌を巻いた。「だったら俺が暖めてやるよ!」となぜか男言葉で抱き寄せたくなる一品である。