愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

思いは重い

自分に余裕のある時には気付かなかったけれど、思いには重さがある。どんなに軽い文章だろうと、人の感情が乗っているものは重い。その重さが最近はしんどくて、あんなに毎日舐めるように読んでいたジャニウェブの連載もまったく読んでいない。時間がないわけではなくて、その重みを受けとめるゆとりがない。戸塚さんの更新分とトップス集結(?)の文章くらいは読みたいと思うんだけれど。


大学生の頃、私がアイドル好きだと知っている後輩に「アイドルはからっぽな感じがして好きになれない」と揶揄するように言われて、その時自分がどういう返事をしたのかは忘れたけれど、アイドルがからっぽだというのはある意味正しい認識だと思う。
アイドルとは少し離れたところにある透明なグラスのようなものだ。そのグラスには空気以外何も入っていないのかもしれないし、水が溢れんばかりに満ちているのかもしれないし、あるいは重い水飴が詰まっているのかもしれない。どれも無色透明なので見ただけでは判別できず、実際に手に取って確かめる術もなく、私たちはただ少し離れたところから見ることしかできない。色々な情報を集めて、様々な角度から見ることによって、中に何が入っているのか自分で想像することしかできない。
アイドルがすごいのは、どのような解釈もすべて丸呑みしてくれるところだ。ちょっと前まで、私はとにかくそのグラスの中に密度が高くて重々しいものが詰まっていることを夢想していたんだけれど、最近はそこに何も詰めこむ気が湧かず、ただひたすら軽く、鳥の羽で表面をなぞるようにしか彼ら/彼女らを捉えられない。
でもあの人たちはどちらの捉え方も許容してくれる。どんな思いも重みも、彼ら/彼女らは笑顔であっさりと丸呑みしてくれ(ているように見え)る。このところ、その偉大さをしみじみと思う。こんなに寄りかかってばかりじゃいけないなぁとも思うんだけど。


そんなわけで、最近のマイブームはAKB48の振りコピです。チームAの篠田麻里子ちゃんがかわいいと思うんだけど、チームKの方が粒ぞろいな気がする。悩むよなぁ〜。(別に見に行かないけど!ほんとだよ!)