愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

走る 君が待つ場所へ

定時に上がったのは見習い期間中と研修以外では初めてかもしれません。後楽園を駆け抜け、なんとか開演5分後滑り込み。




というわけで、今日で私は一足先にオーラスです。ノーチケットだったはずなのに気付けば7公演入ってしまったカツンコン。楽しかった。疲れたけど楽しかった。私はコンサートで好きな人を見ても、肌の調子が良くなるということもなく、むしろ萌えゆえの疲労が体内で澱のごとく溜まってしまうようで、今も両腕にじんましんが出ていて、痛々しいことこの上ないのですが、それでもやっぱり夢中で駆け抜けられるものがあるというのは素晴らしいと思いました。なんかそういうものがあるだけで、日々の生活が鮮やかになるのです。


仙台・静岡と遠征したことのない地にも赴き、ジャニヲタとしてレベルアップできた気がします。これもみんなはなまるマーケットが素敵すぎたせいだよ……!単独コン(という言葉には若干の語弊を感じます。だって2ユニコンじゃん!でも合同コンでよかったと、そんな風に私は思う)発表の場にも立ち会うことができて、本当に感慨の強いコンサートでした。
はなまる出(しかもスポGO出)の私がわがことのように喜ぶのは非常におこがましいのですが、「ABCコンやればいいのに」という言霊自体は随分前から唱えていて(すくなくともこの頃から)、今回やっと形になったことが本当に嬉しい。ただ大きな動きがあると、妙な不安に駆られるのも事実で、とにかく私はあの4人が大好きなので、あの4人が一緒にいられればどんな形になっても構わないので、とにかく一緒にいさせてもらえれば本当にいいんで、そこのところ一つよろしくお願い致します(意味が分からない上に必死)。


それはそうと、東京ドームでコンサートを見ていると、中井英夫の『虚無への供物』の冒頭に添えられたことでも有名なヴァレリーの詩が思い浮かびます。

一と日われ海を旅して
(いづこの空の下なりけん、今は覚えず)
美酒少し海へ流しぬ
「虚無」に捧ぐる供物にと。


おお酒よ、誰か汝が消失を欲したる?
或るはわれ易占に従ひいたるか?
或るはまた酒流しつつ血を思ふ
わが胸の秘密のためにせしなるか?


つかのまは薔薇いろの煙たちしが
たちまちに常の如すきとほり
清らかに海はのこりぬ……。


この酒を空しと云うや? ……波は酔ひたり!
われは見き 潮風のうちにさかまく
いと深きものの姿を!
(ポール・ヴァレリイ「失はれた美酒」(堀口大學『月下の一群』より))


この詩って本当に東京ドームで踊るジュニアみたいだなぁと思うんです。ああ切ない。暇ができたら書きたいことはいっぱいあるんだけど、とりあえず寝ます。おやすみなさい。カツンもジュニアもみんなありがとうございました。