愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

アイドルファンの所信表明(2)

私が最初に触れたアイドル文化は「娘。小説」と呼ばれるモーニング娘。を題材とした二次創作でした。あまりにどの作品も完成度が高く、これらの物語を生み出す原動力となったモーニング娘。自身に興味を持つようになりました。
同じ頃、私が夢中になっていたのが金八第5シリーズでした。受験と人間関係で疲弊していた自分にとって、金八の兼末健次郎は戦友のように思えました。当時の私は嵐とV6の区別もつかなくて、最初は風間さんがジャニーズJr.であることも知りませんでした。娘。小説のおかげでアイドルへの反発が薄まっていたところで、友達の付き合いでキンキコンに行き、そのバックで踊る風間さんを見つけてしまったことから、私のジュニアファン人生が始まりました。
この頃の私にとってアイドルは「物語の一部」でした。娘。も風間さんも、私にとっては大好きな物語を構成する一要素にしか過ぎず、彼ら自身が「物語」であることには気付いていませんでした。
(つづく)