愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

ふみきゅんに胸きゅん

3日間横アリに通って、一番心に残っている言葉は某本田先生も感動していたふみきゅんの「見えてるよ」という言葉でした。広い会場ってどうしても上の方の席だと疎外感をおぼえることがあるのですが、ふみきゅんは本当にまめに上の方に向かって「見えてるよ」と声をかけてくれて(たぶん5公演で30回以上は言っている)、スタンド席でも楽しい時間が過ごせました。今までふみきゅんがそんなこと言ったの聞いたことないなぁと思ったのですが、そもそもこういう広い会場で彼らがマイクを持って自由に話せること自体あまりなかったのだった。

ふみきゅんは「見えてるよ」と何度も言ってくれたけど、今までこの言葉ってファンの方の言葉だったと思うんです。ABCもキスマイもジュニアの中で人気があると言っても、所詮はバックダンサーで、少し露悪的な言い方をすると、メインの人たちの引き立て役でしかなかったわけです。今年のカツンコンツアーはとても楽しかったのですが、東京ドーム公演でジュニアコーナーになった瞬間、周りのカツンファンの人たちがさーっと座った時だけはものすごく悲しくて悔しくて、「私はちゃんと見てるから!」と強く思ったものでした。

今回初めての自分たちのコンサートができて、自分の声で直接何かを伝えられる機会を与えられて、「見えてるよ」という言葉を選んだふみきゅんは、今の自分がずっと彼らを見てきたファンに支えられていることが分かっているんだと思います。ふみきゅんってどんな時でも100%どころか120%で、ほんと「誰もユーなんて見てないよ」みたいなところでも120%で、彼はきっとたった1人でも見てくれる人がいれば120%で踊り続けるんだと思う。たった1人でも見てくれる人がいればがんばれる彼だからこそ、たった1人のファンでも見逃さないように心が配れるのだと思うし、そんなふみきゅんにとって、一番後ろの人にまで「見えてるよ」と声をかけることはごくごく自然な行為なんだろう。

「見えてるよ」という言葉は「見てくれてありがとう」の裏返しなのかもしれない、なんて考えていたら今更ながら泣きそうになってしまった。でも「見えてるからお前らも俺を見ろ!(ブルドッグ風)」の裏返しでもあるのかもしれないと思ったらおかしくなった。謙虚さと図々しさが矛盾することなくせめぎあってるふみきゅんは本当に素敵なスーパーアイドルだと思います。