愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

美空ひばりメモリアルコンサート「だいじょうぶ、日本!」空から見守る愛の歌〜(11/11・18:00開演・東京ドーム)

内容については放送があるようなので、多くは語るつもりはありません。知念様はすっかり髪が伸びて、サマリーの時のようなかわいらしいフォルムになっておりました。拍手から昨日書いた「かわいい知念様はかっこよくて、かっこいい知念様はかわいい」という言葉についてコメントをいただいたのですが、これを少し詳しく説明すると、「かわいさで武装している知念様は完璧なアイドルを演じているからかっこよくて、かっこよさを出している知念様は素の男らしさを出しているため普段より丸腰状態になっており可憐に見える」という感じになります。というわけで、昨日の知念様はかわいくてかっこよかったのでした。

昨日4時間に及ぶ美空ひばりのコンサートを見ていて、私は「ジャニーズすげぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」と久しぶりに思いました。地球の裏側なんぞにいかなくても、ジャニーズが存在しているだけで世界はMildからWildに変わります。
一応ネタバレ。




美空ひばりコンサートが決まった時から「知念様が幼いひばりちゃんのコスプレをして『東京キッド』を歌ったらどうしよう!!完全に萌えで禿げる!!!」と思っていたのですが、私のささやかな願いが叶うこともなく(でも、ゆずが歌う『東京キッド』はよかった)、コンサートは淡々と進んで行きました。


美空ひばりの映像を見る→アーティストが美空ひばりの歌を歌う→一言コメントをもらう→美空ひばりの映像を見る→……


これがひたすら淡々と続いていきました。歌い手の方は基本的に有名な方が多いので、ごうひろみかっこよすぎとか、こうだくみってカリスマ性あるなぁとか、私が生まれて初めていったコンサートはひかわきよしだったなぁとか、ゆきむらいづみきゃわんわとか、それなりに楽しく、だけどどこか散漫にコンサートを見ていました。


2時間半が経ち、とうとうマッチさんが登場しました。やっときた!!!色めくジャニヲタたち。しかし、マッチは美空さんとの思い出の曲を一人で歌いきってしまいます。あれ?ジャンプは?MADは?JR.Aは?もしかして、もう出ないんじゃ……。
きっと誰しもがそう思った時、ジャニヲタを安心させるようなふじわらのりかさんのアナウンスが流れました。

続きましては、近藤さんがひばりさんに会った時と同じ年齢の後輩たちが歌います。


キターーーーーー!!!!2時間半待ってて良かった!!!!!!!!!!!何歌うのかな?わくわく。『お祭りマンボ』も歌われちゃったし、もはや『東京ブギウギ』くらいしかない気がするんだけど!!!!!

曲は『Magic Power』と『OVER』のメドレーです!!


おーひばりちゃんもそんな曲歌ってたのか〜〜〜〜〜〜ってそんなことあるか!!!!
えぐざいるですらひばりちゃんの曲を歌っていたというのに、なぜか一番若年のジャンプが自分たちの持ち歌を歌い始めたのです。白い燕尾服衣装の知念様かっこいい!!!髪伸びてるかわいい!!!知念様かっこいい!!!!!かっこいいんだけど、かっこいいんだけど、この場でマジパワを歌う意味がまったく分からない!!!!!!!!!バクステから登場し、自前と思しきトロッコでメインステまで駆け抜けるジャンプたち。いつものように小首をかしげながら下々の者にご慈悲(ファンサ)を下さる知念様が神々しい。知念様かっこいいよう(泣)いや、神々しいんだけど、知念様かっこいいんだけど、これは完全に場違い過ぎるだろ!!!!!!!


大人としての常識と、知念様かっこいいという興奮で、完全に混乱していましたが、とにかくこの場違い感がすさまじかったです。きっと、誰よりそのことを感じていたのはジャンプ自身だと思うので、彼らには大きな拍手を送りたい。ここにこれをねじ込んだジャニーズがすさまじすぎる。


このコンサート、見ている途中から冗長に感じてきて、「これ、正直最初から見ていなくても良かったんじゃ」と思ったりもしたんですが、この超展開に遭遇し、最初から見ていた良かったと思いました。
トーマス・マンの『魔の山』という小説があります。この非常に長い小説には主人公がサナトリウムにいた7年間のことが描かれているのですが、その半分近くが最初に来た数週間のみについて割かれています。6割くらい過ぎたところで1年が過ぎ、最後の数ページで突然「7年間とどまった」と書かれていて、「え!?」と思った記憶があるのですが、昨日のジャンプのマジパワには同様の動揺をおぼえました。私はこの小説は文学で表現した相対性理論だと思っています。人間にとっての時間の流れは絶対的ではなく相対的なものであることを、作品内の時間の流れとページ数のアンバランスさで表しており、特に「最初の数週間のことを冗長に語る」という構成自体がこの作品の最大の意味なんです。

同じように、この美空ひばりメモリアルコンサートも2時間半というぼんやりとした時間があったからこそ、これほどまでにあの瞬間が強く輝いたんだと思います。『ひぐらしのなく頃に』と同じ手法です。平和な時が長ければ長いほど、惨劇は印象的なものになる。あの冗漫な時間が、あの瞬間を強烈に印象づけたのです。


あのタイミングが良いか悪いかの判断は私にはできません。ただ、昨日ジャンプがマジパワを歌い始めた瞬間、私の中で東京ドームは魔の山になりました。17歳の知念様を生で見る最後の機会が魔の山だったということに、未だに興奮が治まりません。


あ、その後にマッチさんが歌ったギンギラギンのバックにつく知念様は本当に超絶かっこよかったです!!!!!プレゾン版ギンギラ振付最高!!!!知念様の膝立ちが素敵過ぎて、あの瞬間東京ドームのステージになりたかったです。



ちなみに私が夢想していたひばりちゃんコスプレ。

東京キッド [DVD]

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いきでおしゃれな知念様に「右のポッケにゃ夢がある、左のポッケにゃチュウインガム」って歌って欲しかったです。