愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

岡本圭人さん、19歳おめでとうございます。

日記の名前を戻そうかとも思ったんですが、やっぱり私の中で日記を書くという季節自体は終わってしまったような気がします。ただ、まだ自分の中に混沌とした思いや考え自体はたくさんあって、それが底なし沼のようになって自分の心の奥底にどろどろと巣食っているので、それを少しずつほぐしていって、標本のように並べていきたいです。


先日、誕生日動画を見ました。詳しい内容は伏せますが、それを見て知念様は「変わらない」ということにものすごく価値を重く置いているんだなぁと思いました。
2010年の春、私はずっと知念様の賞味期限について考えていました。知念様の不幸は聡いことです。かなり前のことですが、雑誌で「声変わりをしても高い声を出せるようにしておきたい」と発言しているのを読んで、この人は自分の商品価値をものすごく正確に理解している人なんだと感心しました。だから、声が低くなり、自分の体がどんどん男らしく変わっていくことに一番脅威をおぼえていたのは他の誰でもない知念様自身だったんだと思います。
その年の9月のWink upで、知念様はおすすめの曲として嵐の「できるだけ」を挙げていました。

変わっていくことを何故僕らは恐れるのかなぁ
変わらないものを笑うくせに
できるだけ僕のままでいたいと思える日々を
未来の僕はどんなふうに振り返るんだろう

(『できるだけ』作詞:相田毅、作曲:森元康介

知念様はまだ過去を振り返るほど未来まで来ていません。だけど、誕生日動画を見て、変わっていく自分を充分理解したうえで、変わらないでいることを選ぶことにしたのかなと思いました。それでも、昔ほど頑なに変わらないでいようとしているわけではなくて、茄子を食べられるようになろうとしていることからも分かるように、変わらないために変わっていくことを少しずつ始めたような気がします。


この間、圭人は日常もアイドルの時も変わらないというような話をヲタクの方々としました。そういえば、ずっと前の日記でジャニーズを「歪んだ王国」に見立てて、そこで真っ直ぐ立つためには自分の中の何かを歪めないといけないんじゃないかということを書いたことがありました。

「歪む」と一口に言っても、歪み方は人それぞれで、知念様のように自分を歪めて受け入れるタイプもいれば、山田くんのように自分自身は変えずに歪み自体を丸飲みしようとして苦しむタイプもいるし、もともと歪んでいるからむしろこの世界ではまっすぐ立てている人(失礼な話かもしれないけど、圭人はこのタイプな気がする。ゆまたんにも同じにおいを少し感じる)もいれば、そこに抵抗してよく分からない方向に行ってしまう人もいます。それでも、ジャニーズの世界にいる以上、なんらかの形で歪んでいかざるをえない。


圭人は生まれた時からジャニーズの世界が近かった分、日常とアイドルの世界との間にかい離がないんでしょうね。むしろ、どちらかといえばジャニーズの世界の方が日常に近いのかもしれない。そこで調子に乗ってしまうのが駄目な二世の典型なんですが、いきなりイギリスにぶっこまれて自尊心をへし折られ、一切の毒気を抜かれてしまったおかげで、今の嫌味のない泣き虫ナルシストという不思議な性質ができあがったんでしょう。


私は知念様がなんであんなに圭人に対して無防備になるのかずっと不思議だったんですけど、圭人のそういう変わらないところに安心するのかなぁと最近思うようになりました。外見とか、仕事の面ではメンバーの中で一番成長したのは圭人なような気がするんですけど、もっと根っこの部分が変わらなくて裏表がないから、知念様は安心するんだと思います。


そんな圭人もとうとう19歳ですね。物事をありのまま受け入れる圭人の素直さが好きです。これからも圭人は圭人らしくかっこよくなっていって下さい。そして、たまには知念様とお散歩してあげて下さい。19歳おめでとう!