愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

グリーン・レクイエム

グリーン・レクイエム (講談社文庫)

グリーン・レクイエム (講談社文庫)

私は大島弓子という漫画家が苦手で、たまーに全集を一冊買ってきて読んでは「やっぱ、あかんかった…」と凹む。思春期の女の子ってちょっと電波なところがあるものだけれど、その電波な部分だけ抽出したような女の子を大島弓子は描く。それがちょっと怖い。そもそもあのぐるぐるの目の描き方が怖い。よく知らないけど、あの時代にあんなテキトーな目の描き方してた少女漫画家ってあまりいないんじゃないかな。あの目がすごく電波っぽいんだよなぁ。そのわりに意外と量を読んでいる気がするので、「やっぱ、あかんかった…」というのが私の大島弓子に対するスタンスであって、苦手というほどではないのかもしれない。
で、新井素子って大島弓子に似てると思うんです。だからちょっと苦手なんだけど、時々ついチャレンジしてしまう。大島弓子より文字で語られている分、分かりやすい気もするんだけど、あの女の子チックな語り口調に「やっぱ、あかんかった…」と凹んでしまう。意外と作者は突き放して書いているんだけど、そういう部分も含めて女の子チックなんである。やっぱちょっと苦手…でも実は同族嫌悪かもしれない。
「週に一度のお食事を」は星新一っぽい。