愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

新吾十番勝負(一)美女丸の巻

私は父にも母にも会いたくない。会わないで、夢を見ていた方が幸福です。父がどんなお人か、母がどんなに美しいか、空想している方が楽しいので、会って幻滅を感じたら救いの道がありません。心に描く両親の姿はこの上もなく美しく、この上もなく立派なのです。会えば夢も崩れましょう。夢を崩したくないのです。

美女丸たんは私と同じような思考回路の持ち主だなぁ。だから私もアイドルの人のプライベートとかまったく興味ないです。2本の直線は一度交わったら、あとはどんどん離れていくばかり。平行線なら永遠に交わらないけれど、永遠に離れることもない。交わらない線だからこそ安心して伸ばしていけるんじゃないかしら。

新吾十番勝負〈1〉美女丸の巻 (嶋中文庫)

新吾十番勝負〈1〉美女丸の巻 (嶋中文庫)

美女丸たん(新吾の幼名)はあまり萌えキャラじゃないけど、可もなく不可もなく面白い本です。仕事帰りの電車でまったり読むのに適当。しおりが常用漢字表になっているのがたまらなくイカす。