愚民159

人はただ十二三より十五六さかり過ぐれば花に山風

御言葉

卒論のネタにと読んでいた本で素晴らしい言葉を発見してしまった。

美しいコンサートの出口で、人々の顔を見られるがいい。見知らぬ人たちでも、いましがた共通の偉大な感動を味わったために、たがいに微笑を交わし合っている。彼らが、「怒り、愛、そして容赦、行動と休息、わななき、涙、悔恨、別離、不在、そして復帰」をともにしたために、接近したのである。もはや涙もなく、みんな相手を認め合う。これは幻想なのだろうか?もちろんそうである。しかしこれらの幻想で、われわれは生きているのである。
(『幻想論』 アンドレ・モーロワ著 三輪秀彦訳)

最後の一文が素晴らしい。「しかしこれらの幻想で、われわれは生きているのである」ですって。もし「なんでジャニーズなんて好きなの?」と聞かれたら、この言葉を投げつけてやろう。…まぁ、私は隠れファンなのでそんなこと滅多に聞かれないんですが。